「お疲れ様でした。」

「お疲れ様。」

五時になり、仕事を終えたわたしは走ってあの場所へ向う。

アレックスに初めて会った、横に田んぼが広がる小さな道。


着くと黒塗りの車が一台停まっていた。

田舎であるこの街で、こんなリムジンみたいな車は滅多に通らない。

実際、わたしも初めて見た。