プルルルル、プルルルル、と単調な音が続く。

早く出てほしいような、ほしくないような。

『もしもし。』

あの人の声だ…。

『もしもし、あの…。』

『もしかしてア、いや、ヤヨイ?』

アレックスは、アイと言いかけて慌てて直した。

やっぱり優しい人なんだと思う。