仕事は終わり、今は夕暮れの時間だ。

わたしは公園のベンチに座って、バッグからあの紙を出す。


アレックスの電話番号が書かれたあの紙。

番号をプッシュして、発信ボタンで思わず手が止まる。


緊張する。

こんなに緊張するのは高校受験以来だ。


深呼吸をして、発信ボタンを押した。