忘れたいけど……忘れられない……忘れられるわけない…… そう思いながら、毎日のようにポストをのぞいた。 けれど、先生からの手紙はいつまでも届かなかった。 私が忘れなくても、先生は私のことを忘れてしまったかもしれないと思った。 手紙を書くなんて約束、とっくに忘れて、 私のことなんか、先生は思い出してもくれないのかもと感じたりもして、 そんな風にネガティブに考えてしまう自分も、なんだか嫌でしょうがなかった。