先生とは、いつか手紙が届いたらまた会えるという約束もあったけれど、

でも、その手紙は先生が辞める時に伝えたように、

先生自身の死期を知らせてくるものでもあった。

そんな手紙なんか受け取りたくないと思いながら、

先生に会えるならとも思ってしまう自分がいた。

そんな自分が嫌で、許せなくて、

いっそのこと先生を忘れたいと感じたことも少なくなかった。