「ぅわッ」




図書室のドアを開けたら、




風が強くて思わず声を出してしまった。




「なにがあったの?」




イスに座ってあたしを心配そうに見るのぞ。




「………」




なんて言ったらいいのか分からない。





今あったことを説明すればいいの?





「あたしに言えないこと?」





「………」




のぞに言えないこと?





そんなのあるわけ無いじゃん。





のぞとあたしの間には秘密がない。





今までいつもそうだった…





きっと、これからも。