「それにしても、那槻よくもってるよね。バイト。すぐ辞めると思ったもん。」


「愛美・・・自分が一番驚いてるよ。」


愛美の問い掛けに、那槻は思わず机に突っ伏した。


「那槻がBARで働くって言い出した時、マジ無理って思ったもんなぁ、修吾。」


湊と修吾が、ウンウンと首を縦に振る。


「同感。でも、みんな良い人ばかりで恵まれてるよ。じゃなければ、とっくに辞めてるよ。」


ふぅと溜め息を付いた。


「良かったなぁ~。このぉ。」


湊は、那槻の頭をワシャワシャと撫でた。


「ちょっ、ちょお~、湊、やめなさいっ!!」


そんな那槻の姿を、3人は温かく見つめた。