「好きな歌だった。」 穏やかにすぎる、休日の昼下がり。 ぼんやりと二人して眺めていたテレビから、少し前に流行った歌。 ぽつりと君が、溢した言葉。 “だった”なんて過去形なのが気になって、聞いてみようと顔をみれば。 泣きそうなくらい、歪んだ顔。 たまった涙は今にも、溢れてしまいそうで。 地雷だったのかと、天をあおぐ。 君が飾ったポスターに苦笑いを捧げ、どうしたもんかと、考えてみる。