「祥太郎」

雪野はそっと俺の顔を見つめた。

「ありがとう、楽しかったよ」



そんな事を言われたら。

未練を残してしまうよ、雪野…



「じゃあ、最後に…」

俺はしっかりと雪野を見つめる。

「思いっきり、抱いていい?」

そして、今日を最後に。

雪野の事は忘れるから。



雪野は優しい笑みを浮かべて頷いた。