「ねぇ…」

雪野に久しぶりに会った。

体中が熱を帯びて。

雪野にぶつける。



「祥太郎、あなたは誰を抱いているの?」

目の前の雪野は少し哀れんだ様子で俺を見つめていた。

「誰って…雪野」

俺はそう言って雪野の首筋にキスをする。

「…あなたの目」

雪野は伏せ目がちに言った。

「私じゃない、別の女性を見ているわよ。
…心も、体もその人しか見えていないんじゃないの?」