「私、祥ちゃんを傷つけたから。
今、こんな風に罰が当たってるの。
本当にゴメンね。
…今日は私の代わりに翔にバイクの乗り方を教えてくれて、本当にありがとう!」



祥ちゃんは一瞬、凄く悲しそうな顔をした。

総一さんも、光さんもむっちゃんも。

その瞬間に祥ちゃんを見つめた。



「…それと。
近々、翔と田舎へ帰る事にしたから。
きっともう、会えないね」

私は息を大きく吐いて

「本当にありがとう。
…早くいい人見つけて、幸せになってよ!
きっと祥ちゃんなら、私みたいな失敗はしないから。
…幸せに生きていく事を祈ってる」



最後に少しだけ微笑んで、立ち去った。



伝えたい事はもう、ない。