祥ちゃんは。

午後からも翔を連れて、他の人の指導をしていた。

翔も嬉しそうに祥ちゃんに纏わり付いている。



「翔くん、嬉しそうだよね」

紀香が目を細める。

「うん…」

翔は、武紀にあまり遊んでもらった記憶がない。

きっと、祥ちゃんなら。

こんな風に遊ぶんだろうな、子供と。



でも、さっきも祥ちゃんは。

『私生活がめちゃくちゃ』

と言っていた。



女遊びが酷いのかな…





いつの間にか。

ヤキモチを妬いている自分がいる。

武紀ならそんな風に思わないのに。

祥ちゃんは。

妬いてしまう。



そんな資格は私にはないのに…