「…俺が、子供を借りていい?
そうすれば阿倍野は梓に一緒にいてやれるだろ?」

俺は二人にそう言うと

「翔くん、オジさんと一緒にバイクに乗ろうか?」

翔くんに右手を差し出した。

翔くんは恐る恐る手を差し出す。



その手は。

温かかった。