「あなたには…負けるわ」

いつものように。

俺達はホテルに行って。

本能のまま乱れる。

「…そう」

俺は雪野の唇をキスで塞いだ。



今日は少し、話過ぎた。

けど、雪野の煩悩も聞けて。

ホンの少し、雪野にも人間らしい感情があるのだ、と。



冷たい表情だけではない。

その仮面の下は。

煮え繰り返る情があるのだとわかった。