梓もよく考えたら寝不足には違いない。

俺は手を伸ばして梓の肩まである髪の毛を触る。

相変わらず、サラサラだな。



昔はよく外で遊んだ後は一緒に風呂に入って。
こうやって昼寝をして…

毎日、夏休みはそんな事の繰り返し。



窓の外からは。

子供の楽しそうな笑い声が聞こえる。



あの時はまだ兄ちゃんも父ちゃんも生きていて。

俺達二人を見る度に

「仲いいね〜、将来は結婚するんじゃない?」

なんて言って笑っていた5歳年上の兄ちゃん。



色々あったけど結果的にそうなったのを、実際に見て欲しかったな…



梓と再会してから。

やたらと昔の懐かしい記憶が蘇ってきて、切なくなる事が多い。