「祥ちゃん」

梓は俺の隣に座って顔を覗き込む。

「…何?」

「眠いんでしょ?」

梓はそう言うと俺の上半身を両手で抱きしめ、そのまま頭を太股の上に乗せた。

…抵抗する力も残っていない。

「少し、寝た方がいいよ」

梓はそう言って微笑んだ。

「日曜日の朝からほとんど寝てないでしょ?」

俺は梓の太股の上で頷く。

寝たといえば。

梓と武紀の話し合いの席で、少しだけ。

まさかあんな所で寝るとは思わなかったけど。

「じゃあ1時間だけ…」

そう言うと梓は頷いた。