「祥ちゃ〜ん?」

梓が俺の顔を覗き込む。

「えっと…」

ボンヤリ、梓の顔を見つめて考え事をしていたから。

梓がいつの間にか目の前に近付いていたのに気がつかなくて俺は慌てた。

「何か飲む?って言ったんだけど?
真夏で悪いけど、熱いのしかないけど」

「う…うん、じゃあ…」

動揺している俺に首を傾げると梓はお湯を沸かしに行った。



後ろ姿を見つめて。

またドキドキしている。



恋したんだね、俺。