「どんな環境に置かれても自分が一番しっかりして、自分が歩むべき方向に歩いていかなければならないんだよ。
どんなに辛くても、悲しくても。
他人が助けてくれるなんて、甘いよ。
そんなのが通じるのは小学生くらいまでだよ」

柏原はそう言うと下を向いて疲れたように頭を掻いていた。



…結局、俺は。

自分の殻に閉じこもったままの子供、だったのか。



…もう、この辺りが潮時か。