【望】


亜弥音…。何なんだ?



急に逃げやがって…。



「望クン?AYANEチャン大丈夫?何か誤解してない?」

「………してるかもな…。」



この人、美那(ミナ)はお袋の親友の子供。



幼なじみって感じのヤツ。



1つ年下でもう2年以上会ってなかった。



絶対元カノって誤解してんな…。



「わりぃ…。俺もう行くわ。美那頑張れよ。」

「ん。望クンもね?別れちゃダメだよ?何かあったら電話して?美那も説得するから。」

「分かった。」



俺は亜弥音が行きそうな所を探した。



絶対俺等の家には帰ってねぇハズだから…。



実家か?



俺は亜弥音ん家に電話した。



「もしもし?」

「あっ、お母さんですか?亜弥音います?」

「いないけど?」

「ありがとうございます。」



俺は電話を切って走り出した。



いねぇのかよ…。



亜弥音は仕事には行ってないハズ…。