そんな時、友人の早希に教えられて携帯サイトのチャットを始めた。

メールを打つ感覚で不特定多数の見知らぬ人間と会話する……パソコンを持ってなかった晶にとってメールは日常的にしていても、リアルタイムで繋がっている感覚は刺激的だった。

明るく少し乱暴で単純なタクヤと真面目で大人しく口下手?な真左人。

ハンドルネーム以外で知っているのは二人が若い男で、マリコというHNの晶を含め3人が南紀近郊に済んでいる事だけ。

電波を利用して見ず知らずの男達と知り合う事がどれほど危険で、そして恐ろしい事なのか…この時の晶には知る術も無かった。