真澄が角を曲がったのを見届けてから、小さく息を吐き振り返った晶は通りを隔てたシティホテルから出てくるカップルに目を留めた。
女の方が酔っているらしく足が少しもつれている。男のほうは仕方ないなという感じで女を引きずるように歩いていた。
男は隼人だった。
女は早希である。
慌てて晶は道端に立てかけてある大きな看板に身を隠した。
(どうして私が隠れるのよ……どうして……どうして)
何度も自問するが答えが出ない。
恐る恐る顔を出すと二人の姿は既に消えていた。
(何処行ったんだろ)
あんな顔の早希は見たことなかった。
女の方が酔っているらしく足が少しもつれている。男のほうは仕方ないなという感じで女を引きずるように歩いていた。
男は隼人だった。
女は早希である。
慌てて晶は道端に立てかけてある大きな看板に身を隠した。
(どうして私が隠れるのよ……どうして……どうして)
何度も自問するが答えが出ない。
恐る恐る顔を出すと二人の姿は既に消えていた。
(何処行ったんだろ)
あんな顔の早希は見たことなかった。