義姉が階段を降りていく足音を聞きながら晶は膝を抱えて微かに震えていた。
大きな息を一つ二つ吐き出す。
さっきテレビに映し出された被害者の男……沢崎映一の顔に晶は見覚えがあった。
昨日、大学からの帰り道に絡んできた二人連れの片割れだ。
小柄な目つきの鋭い男で拓海の同僚、雄大に胸倉をつかまれ路上に転がされた方である。
まさか雄大がそんな恐ろしい事をしたとは思えないが、自分が沢崎に絡まれ、雄大に助けてもらい彼が沢崎映一を脅していたのを誰かに見られているはずだ。
遅かれ早かれ事情聴取があるかもしれない。思いあぐねた晶は震える手で携帯を取り出し雄大の番号をコールした。
大きな息を一つ二つ吐き出す。
さっきテレビに映し出された被害者の男……沢崎映一の顔に晶は見覚えがあった。
昨日、大学からの帰り道に絡んできた二人連れの片割れだ。
小柄な目つきの鋭い男で拓海の同僚、雄大に胸倉をつかまれ路上に転がされた方である。
まさか雄大がそんな恐ろしい事をしたとは思えないが、自分が沢崎に絡まれ、雄大に助けてもらい彼が沢崎映一を脅していたのを誰かに見られているはずだ。
遅かれ早かれ事情聴取があるかもしれない。思いあぐねた晶は震える手で携帯を取り出し雄大の番号をコールした。