「どうした?出ないのか」
ようやくナチを見つけ声をかける。
だがナチは吾郎の声を耳に入らない様子で、 前方を見つめ険しい表情で唸るのを止めない。
元々野良犬が産み落とし死にかけていたのを引き取ったぐらいだから、ペットショップの血統書犬に比べれば断然野生が強い。
しかし飼い主の吾郎もこんなナチの表情は見たことが無かった。
「おいナチ、脅かすなよ。もしかして蛇でもいるのか?」
何だか怖くなった吾郎はナチのリードを掴むと強く引いた。しかし両足で踏ん張っているナチはびくともしない。
そうしているうちにナチがゆっくりと進み始めた。
「おいナチ!止めろよ。毒蛇とかだったらどうするん……」
言い終わらない内に吾郎の目に飛び込んできたのは、二本の足であった。
ようやくナチを見つけ声をかける。
だがナチは吾郎の声を耳に入らない様子で、 前方を見つめ険しい表情で唸るのを止めない。
元々野良犬が産み落とし死にかけていたのを引き取ったぐらいだから、ペットショップの血統書犬に比べれば断然野生が強い。
しかし飼い主の吾郎もこんなナチの表情は見たことが無かった。
「おいナチ、脅かすなよ。もしかして蛇でもいるのか?」
何だか怖くなった吾郎はナチのリードを掴むと強く引いた。しかし両足で踏ん張っているナチはびくともしない。
そうしているうちにナチがゆっくりと進み始めた。
「おいナチ!止めろよ。毒蛇とかだったらどうするん……」
言い終わらない内に吾郎の目に飛び込んできたのは、二本の足であった。