「ねえ分かってると思うけど晶には内緒よ、さっきの話」
講義中なので囁くように早希が耳打ちする。
「分かってるよ、言える訳ないじゃない。もうしないでね」
「怒らないでよ、謝るからさぁ。ねえ帰りに何か食べよ。お腹空いちゃった」
「早希のおごりね」
顔は講師に向けたまま少し微笑む。
こう見えても早希は結構小心者なのだ。
派手で浮ついている様で寂しがり屋なのかもしれない。
だから本当は気になって何とか自分の機嫌を取ろうとしているのだ。
晶から紹介された時は少し馴染めない人種だなと思ったが、最近になって早希が少しだけ好きになってきた。
これで軽はずみな行動をしなかったら、もっと好きになるのに。
「いいわよ、ねえ晶も誘おうね。あの子いま別館で国文学の講義中だけど、今日はそれで終わりの筈だから」
講義中なので囁くように早希が耳打ちする。
「分かってるよ、言える訳ないじゃない。もうしないでね」
「怒らないでよ、謝るからさぁ。ねえ帰りに何か食べよ。お腹空いちゃった」
「早希のおごりね」
顔は講師に向けたまま少し微笑む。
こう見えても早希は結構小心者なのだ。
派手で浮ついている様で寂しがり屋なのかもしれない。
だから本当は気になって何とか自分の機嫌を取ろうとしているのだ。
晶から紹介された時は少し馴染めない人種だなと思ったが、最近になって早希が少しだけ好きになってきた。
これで軽はずみな行動をしなかったら、もっと好きになるのに。
「いいわよ、ねえ晶も誘おうね。あの子いま別館で国文学の講義中だけど、今日はそれで終わりの筈だから」