隣で隼人が少し笑った。

「どうしたの?」

「いや……晶ってまだまだ子供だなあって思ってさ」

「何でよお」

頬を膨らませて抗議する。

「そういう顔も可愛いよ」

隼人に真顔でそう言われて晶は赤くなった。

「そ、そんなの分かってるわよ。今さら気がついたの?」

「はーい、そこまで。私も隣に座ってるんですけどぉ。何か私を忘れて二人の世界に入ってない?」

「3人ともじゃれてないで、早く行きなさい」

仲の良い二人に少々あきれながら貴子は立ち上がった。