やや薄暗くなってきた公園に誰もいなくなった事に気づき慌てて人通りの多い場所に移動する。

そのままウインドウショッピングで20分時間をつぶしてから隼人の自宅へと向かった。

(一旦帰ればよかったかな)

喪服にシワが出来、メイクも少し浮いてきた事に気づき少し後悔する。

隼人の自宅は大通りから1本それたところにあり、なかなか大きな一戸建てだ。

もともとが人口の少ない街なので脇にそれると途端に人気が少なくなる。

隼人の家まで数十メートルの所で晶は向こう側から歩いてくる隼人に気づき少しだけ手を振った。
隼人もそれに答えて手を振る。

「家で待っててくれたらよかったのに」

「悪い、お客さん来てるんだ。だからどこか行こうぜ。通夜までまだ時間あるだろ?」