マリコ:
ありがと、じゃあそうする


タクヤ:
そうか、頑張れよ


そこで二人の会話は終わった。
互いの顔どころか声すら聞いた事もないのに、会話という表現が適切かどうか分からないが、晶にとって良い相談相手であることには違いない。

やはり会うという行為が、歯車を狂わせてしまうのだろう。

会わなければ、真左人も豹変せず今もこうやって3人で話せたかもしれないのだ。
自分をレイプしようとした真左人を、許すことは決して出来ないが、きっとこちらにも隙があったに違いないと晶は後悔した。

その後、携帯の残りバッテリーを気にしながら隼人に電話し今から会う約束をする。
時計の針は既に4時を回っていた。

逢ってから通夜に行けば調度いい時間になるだろう。