少し以外だった。
いつものタクヤなら、自分の方から晶の番号を教えろと迫るはずなのに、逆に戒められるとは。
浮ついた感じを演出しているが、実はタクヤは真面目な男なのかなと晶は思い始めていた。


マリコ:
じゃあこのままチャットで相談する。簡潔に言うよ


タクヤ:
おう


マリコ:
彼との事だけど、最近なんとなく惰性で付き合ってる感じがするの。別れたほうが良いか悩み中


早希を失った悲しみから少しでも逃れたくて、晶は他愛のない話題を選んだ。

特に相談があった訳ではない。
ただ、こうやって話していると現実から逃避出来る気がした。