起き上がろうとした時に早希は衝撃を受けた右膝に激痛を感じて苦悶の唸り声を上げた。
恐る恐る足に目をやる。暗くてよく見えないがジーンズの膝部分が前も後ろも破れている。手で触ってみた早希は砕けたガラスのような手触りと耐え切れないほどの激痛に笛のような悲鳴をあげた。
どうしていいか分からず脂汗が吹き出る。今度ははっきりと乾いた空気の漏れるような音が聞えた。
「あっ!……あああ……」
今度は目の前で左膝が弾け飛ぶのがはっきりと見えた。衝撃で爪先が逆の方を向く。
「助けて……嫌あ……嫌だあ」
全く動かなくなった両足を引きずるように手の力で早希は必死に這った。
(あの角さえ曲がれば……あそこまで)
しかし再び乾いた音が夜空に響く。
恐る恐る足に目をやる。暗くてよく見えないがジーンズの膝部分が前も後ろも破れている。手で触ってみた早希は砕けたガラスのような手触りと耐え切れないほどの激痛に笛のような悲鳴をあげた。
どうしていいか分からず脂汗が吹き出る。今度ははっきりと乾いた空気の漏れるような音が聞えた。
「あっ!……あああ……」
今度は目の前で左膝が弾け飛ぶのがはっきりと見えた。衝撃で爪先が逆の方を向く。
「助けて……嫌あ……嫌だあ」
全く動かなくなった両足を引きずるように手の力で早希は必死に這った。
(あの角さえ曲がれば……あそこまで)
しかし再び乾いた音が夜空に響く。