真澄自身も何で私はこんなに晶をかばうのか段々と分からなくなってきた。

「私は……男の人と付き合った事ないから早希に偉そうなこと言えるのかもしれないね。ただ私も晶も、お父さん亡くして苦労してきたから、あの子には凄い親近感というか特別な思いがあるの。晶には幸せになって欲しいの。ごめんねキツイ事言ったり叩いたりして」

そう言って真澄は早希の頬を撫でた。

「ううん。叩かれて当然だわ。これって晶と関口さんのどっちを選ぶかじゃなくて、自分と晶とどっちを取るかなんだもん・・私は自分を取ったのよ。そういう女なの」

やっと泣き止んだ早希の目から再び涙がこぼれ落ちた。

「泣かないでよ早希、関口さんにフラれたらまた一緒に遊ぼうよ。晶には黙っとくから。関口さんだって早希の事、晶にベラベラ喋ったりするような人じゃないと思うよ」

早希は二度と自分達のもとには帰らないだろうと思いながら、真澄も涙を浮かべた。