俺は部屋の中に入る

窓にはカーテンがかかっており、真っ暗だった

「おい、瑞希!」

俺は手前のベッドで寝ている瑞希の頭を、力を入れて叩いた

こんなときでもないと、瑞希の頭を叩けないからな

思う存分、叩かせてもらおう

「起きろ! 飯だ」

布団の中で、もそもそと動きがあった

俺はまた瑞希の頭を叩く

ぺちんとかなり良い音がなると、瑞希の呻き声を出した

「…なんやねん」

「朝だ! おはよう」

「はあん?」

瑞希が頭を掻きながら間抜けな声をあげた

上半身を起こすと、薄目のまま俺を眺めた