「真琴はそんなことしないよ!
だって警察官だもん」

実花が必死な目で俺に訴えてきた

席を立って、俺の前に立つなり見上げてきた

実花の手は、真琴の手錠を外そうとしていた

「だって昨日、夜中まで一緒にいたじゃない!
藤城さんと私と三人で一緒に飲んでたよ
ずっと、一緒に……」

実花の目が充血してきたかと思ったら、頬に涙が流れていった

「藤城さんだって、真琴が犯行していないって証言できる一人なのに……どうして真琴の手に……」

俺は実花の腕を握ると、真琴の手に掛かっている手錠から指を離させた