私はミキオとの関係に満足していた。
付き合ったり別れたり、そういうのは面倒だし、ここにいられなくなる。
ここが私の居場所だし
みんなが私の仲間だから。
友達とか仲間……そんなのいらないと思っていた。
ひとりで生きるのが楽だと。
「私、ずっと死にたいと思ってたんだ」
理恵子が打ち明けてくれた。
理恵子は中学時代いじめを受けていた。
登校拒否も経験し、家で家族に暴力をふるったこともあったらしい。
「でも、奈美っていう親友ができて、死にたくないって思った」
親友なんて響きに縁がない。
私には関係のない言葉。
そう思ってた。
「は?あんた、いつから私の親友になったの?」
いじわるを言う私にくっついてくる理恵子。