いつもは6人だけど、時々7人になった。
時々来る長い髪の綺麗な女性は、自己紹介もしていないのに私のことを知っていた。
スラっとした体系。
その人がライブハウスに来ると、みんな少し緊張しているようだった。
みんなとの関係性はよくわからない。
でも、みんなとは付き合いが長いようだった。
「理恵子、あの人一体誰なんだろう」
「さぁ。誰かの彼女なのかな」
ボーカルのユウの隣にいつも座っていたので、私も理恵子もいつの間にかユウの彼女さんだと思うようになった。
ミキオに出会って半年が過ぎた。
暑い夏はもう遠くへ行ってしまった。
ミキオとは相変わらずの関係だった。
思わせぶりなことを言ってきては、冷たくする。
あのたった一度のキスだけ。
あのとき「あんたの女になりたい」って言ってたら、私とミキオは付き合っていたのかな。