「お前、うざい」


誠人の乱暴な話し方は実は嫌いじゃない。



でも、こういう話し方の男とはもう付き合わない。



あの男を思い出すから。



今でも週に一度は夢に出てくる前の彼氏。


堂々と二股かけられていたあの恋愛。




私は誠人とビールで乾杯し、都会の街を見下ろしながら語り合った。


私は誠人を誤解していた。


軽い男だと思っていたけど、真実の彼は全く違っていた。




言うなら、重すぎる男……




「あんた重いよ」


「うるさいな」