「これで行くからな、準音」



そう言ってわたしを横から抱きかかえた



…え~っと
これは、お姫様だっこってやつだよね



「ちょっ、やめてよ!!恥ずかしい…」



「だってお前おんぶされんのイヤなんやろ?」



「う…、わかったわよ。おんぶされるからこれはやめて」



頭をくしゃっと撫でながら
「よしよし、それでええねん。最初から素直になれや」



わたしを背負って歩き出した渡月


わたしはその背中の上で自分の頭を触っていた