菜園を抜けると、小規模な植物園があって、その中心には古めかしいテーブルと椅子が置いてある。 横には小さな噴水付きだ。 俺は毎日、そこに鞄を置いて深く息を吸う。 そしてそんなことを2、3回繰り返した後。 「冬歌くん?」 この声に振り向く。