ダラダラ歩いてた俺の上から水が降ってきた。

なんだぁ?

びしょ濡れの制服をつまんで上を見上げると、女の人がいた。

それが、風歌だった。

緑のトンネルの中、キラキラした髪をなびかせてバタバタ慌てて俺の前まで下りてきたんだ。


『ごめんなさい!あぁ、すごい濡れてる!服乾かしますからどうぞ!』


大きい瞳…


俺の腕を掴んで、ぐいぐいと中に入れた。

『いや、大丈夫ですから、こんくらい』