まるで今日が卒業式ではないかのような騒がしさ。このまま卒業式がなければいいのにっと心では思いながらも、皆にあわせていつもとかわらず馬鹿な話をして、騒いでいた。

皆と特別な話をしていた訳でもないのにやはりさみしくてしかたなかった。

その時、教室にいつもと違う服装の担任があらわれた。いつもは化粧気のない担任が化粧もしはかまも着ていた。

いつもとかわらず朝の挨拶があり、卒業式の流れを担任が話したあと、毎日私たちが帰りの会というもので一日の感想っていうか日記?みたいなのを書いていたノートが返された。

もとは新しいクラスの生徒と担任のコミュニケーションをとるためにはじまったものだった。最初はいやいやだった皆もいつしか楽しくなってきたのが事実だった。

その日記にたいして毎回担任がコメントをかえしてくれる。それが楽しかった。

最後のノートが返され一斉にって言ってもいいほど皆がノートを開いた。

担任が最後のノートに書いたコメント…………。

私、含めいろんな子がすでに号泣していた。