「俊作な、いっしょさ住まないかと言ってきてるんだ。どうだべな?」

善吾郎は、いっしゅん絶句した。英作の息子の俊作は東京で公務員をやっている。

前にも言っていたが俊作は北海道には住む意志はないらしい。

ということは、英作がここから引っ越してしまうということだ。

「俊作んとこは公務員公宅だべ? そったら狭ぇとこにじじいが居座ったら、邪魔にされるべな」