「なにしょぼくれてるべさ。怪我して気ぃ弱くなっちまったんじゃないかい?」

「なんも。なんもだ」

言いながら、英作は寝間着の袖でゴシゴシと目をこする。

「善ちゃんよ」

「なしたのさ?」