歩道の細かな雪を集めながら英作は善吾郎に訊いた。

善吾郎もまた、道路の雪をかき集めて手持ちぶさたをごまかしている。

「まんだ一月だべ。来年の話さしたら鬼が笑うべよ。英ちゃんとこさは、立派な息子がおるでねぇけ」

「俊作さなぁ、東京さ出たまま寄りつかねんだわ。雪さ嫌いなんだと。しゃーないべさ」

「ほぉ~ん。難儀なもんだな」