善吾郎と陽一のでこぼこコンビをからかいながらなにかにつけてちょっかいをかけてきた英作も、二人を羨ましく思っていたのだろう。

「また来ます」

と言って、湿布薬の匂いをぷんぷんと漂わせた陽一が笑顔で帰っていくのを見送ると、善吾郎同様、なんとなく拍子抜けしたようになってしまった。

「善ちゃんよ、陽一くん、来年の正月さ、ほんとにまた来るべかなぁ?」