陽一は、ポカンと口を開けたまま、その豪快な排雪作業を見上げていた。

サーチライトのように周囲を黄色く照らすロータリー車の回転灯と舞い上がる雪煙。

列を成して迫ってくる夜にとけ込むダンプカーの黒い群れ。

まだ暗い未明の雪国には、こんなドラマが日常的に展開されていたのかと、ただただ驚くばかりだった。