呆然とその完璧な仕事ぶりに見とれていると、隣家の玄関から白髪頭の老人が外に出てきた。

善吾郎と目が合う。

「どうも。坂井です。昨日越してきたんですわ。のちほど改めてご挨拶さお伺いしますんで」

老人はぺこりとお辞儀をした。