彼方はその後ずっと空を見上げていた その顔は 昔を背負って悩んでいる顔でも 昔のように何もかもに無気力になっている顔でもなかった その瞳には 今この場にはいない この世で1番愛しい人の顔が映し出されている だがそれと同時に 片思いであると言う現実に痛みを負い 無意識に鞄の取っ手を握り締める だけど もう昔みたいな弱い心じゃなく 強い 大切な人を守りたいという 強い心が存在している 【彼方SIDE 終】