俺の家はここより街の方で稜雅とは住む町が違い



たまにしか会わなかった




…俺が稜雅と同じ高校に行くと言った理由の2つ目がこれだ


俺らの家はかなり離れているから

そこの高校に行くとなったら寮か居候ぐらいしかない



つまり、あの親から離れられるんだ






それってかなりサイコーじゃね?







そんな


そんな単純な理由だったから




あいつを見つけたとき



本気で嬉しかった







まるで

色の無かった世界が

また鮮やかに輝きだしたように…






だから俺は

高校に入ってから年齢を偽った遊びはやめていた





だけど…

他の男と笑いながら手繋いで歩いてるあいつを見たら

何だかイライラしてきて

俺の世界はまた黒く染まった