「彼女がいるかいないかだけ聞いたことがあるけど、好きな人がいるって思ったのは、あたしの直感かな…?」
「へぇ~。当たってますね。」
『ちょっ…!』
拓斗のやつ、なに言ってんだよ!
口が軽すぎる拓斗に、いつかみんなにバラしそうで少し恐くなった。
「やっぱり!?」
両手をパチンと合わせて喜んでる宝生先生の姿は、いつもの大人っぽい雰囲気は無く、無邪気に見えた。
「ねぇねぇ、その子一筋なの?」
『あ、はい…。』
「い~わね~。」
亜優のことを思い出し、赤面しながらも返事をすると、にこやかに笑った先生が楽しそうに言う。