「お前なに呑気にブツブツ言ってんの?」



拓斗が言った。



『あ~、別に?』



変な奴を見る目つきで言われたから、ごまかした。



いまだにカメラの音がするのは気のせい…?



「いいよな~、翔は女子にモテてさ~。」


「だよな。うらやましいっつうかさ~。」



目の前の席に座ってる友達が前に乗り出し、俺の頭をバシバシ叩きながら言ってきた。



え、結構痛いんすけど…。



『…モテてるって?……ってか、痛いって!』



力に耐えられなくなった俺は、バシッと手をはじく。