しばらく見つめていると、



 男性は、



 あたしの視線に気がついたようだ。



 「 どうした?? 」


 
 そう言いながら、



 あたしの前髪を優しく持ち上げ、


 
 おでこに冷たいタオルを置いた。



 ドキンッ…


 
 男性が少しだけ触れた、おでこが



 ぼっと熱くなる。



 「 あっいやあ…あの名前は?? 」



 あたしは勢いで男性に名前を聞いた。



 「 …和泉祐。 」



 男性…いや、



 和泉先生はにこっと笑った。



 
 
 これが、



 先生とあたしの出会いだった ―――